血管を若くしよう
糖質のとり方
血管を若くしよう|食品と栄養 ③
血糖値を
ゆっくり上げる食べ方
食後に血糖値が急上昇する「血糖値スパイク」は、血管を傷つけます。主食の選び方と食べる順番、食べる速さで、血糖値の波をおだやかにしましょう。
院長より
炭水化物を極端に減らす必要はありません。何を、どの順番で、どれくらいの速さで食べるかが大切です。
ブドウ糖が多すぎると、血管が傷む
ブドウ糖は体のいちばん基本的なエネルギー源です。ところがエネルギーが高いぶん反応しやすく、血液中に多すぎると、体のたんぱく質などと結びついて傷めてしまいます(糖化)。肉を焼くとこんがり色がつくのと同じ反応が、体の中で起きるとイメージしてください。
さらに、ブドウ糖からエネルギーを取り出すときには活性酸素も生まれます。全身のすみずみにある血管の内皮細胞は、高血糖にとても弱い細胞です。ブドウ糖が多すぎる状態が続くと、細胞が傷んで老化が早まり、動脈硬化が進みます。
HbA1c も「糖化」の目印
糖尿病の検査で使うHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)は、血液中のヘモグロビンにブドウ糖が結びついたものです。体の中の糖化反応で生まれる物質(AGEs)は、しわや白内障、動脈硬化とも関係しています。
食後高血糖
「血糖値スパイク」に気をつけて
糖尿病と診断されていなくても、食後1〜2時間で血糖値が急に上がりすぎてしまう人がいます。これを血糖値スパイクといいます。健康診断の空腹時血糖ではわからないため、「隠れ糖尿病」として見逃されることがあります。
血糖値が急に上がると、それを下げるためにインスリンがたくさん出ます。インスリンは余ったブドウ糖を脂肪に作り変えてため込むので、同じカロリーでもドカ食いのほうが太りやすいのです。血糖値の激しい上がり下がりは、血管に大きなダメージを与えます。
- 糖分・炭水化物を中心にたくさん食べる
- 早食い
- 運動不足
こうした習慣がある方は、血糖値スパイクを起こしやすいので注意しましょう。
主食の選び方
GI(グリセミック・インデックス)で主食を選ぶ
GIとは、食べたあとの血糖値の上がりやすさを示す指数です。GIが高い食品ほど血糖値が急に上がり、低い食品ほどゆるやかに上がります。いちばんGIが高いのは砂糖水、つまり清涼飲料水です。一気に飲むと糖分がすぐに吸収されるので、日常的には控えましょう。
血糖値の上がりやすさは、炭水化物 → たんぱく質 → 脂質の順です。炭水化物は総カロリーの50%程度が目安ですが、どんな炭水化物を選ぶかで食後の血糖値は変わります。主食を少しずつ、そば・玄米・全粒粉パンなどの低GIの食品に置き換えていきましょう。
果物は意外と低GI
バナナ(約55)、りんご(約36)など、果物は甘さのわりにGIが低めです。果物の甘みはブドウ糖ではなく、甘みを強く感じる「果糖」が中心だからです。ただし食べすぎには注意しましょう。
食べ方
食べる順番と、食べる速さ
ベジファーストは、野菜から先に食べて、ごはんやパンを後回しにする食べ方です。野菜の食物繊維が先に胃腸に入ると、糖の吸収がゆっくりになり、血糖値の急な上昇を抑えてくれます。
西洋料理のフルコースはサラダやスープから始まり、和食のコースでもごはんは最後に出てきます。伝統的な食事の順番は、血糖値スパイクを防ぐ先人の知恵なのです。
ゆっくりよく噛んで食べることも大切です。食べ物が消化・吸収されて血糖値が上がり、満腹を感じるまでには15分ほどかかります。早食いは食べすぎのもと。1回の食事に15分以上かけましょう。
極端な糖質制限は要注意
炭水化物をほとんどとらず、脂質からエネルギーをとる「ケトジェニックダイエット」という食事療法があります。てんかんの治療などに使われる特別な食事療法ですが、だるさや吐き気、脱水などの副作用も多く、本来は栄養士の管理のもとで行うものです。
糖質を減らすダイエットは、初めのうちは体重が減りやすく、わかりやすい方法です。けれども「ソーセージだけ」のように脂の多い食事でカロリーをまかなうと、コレステロールや塩分が増え、結局は動脈硬化を進めてしまいます。何ごともほどほどが大切です。
糖尿病の治療中の方へ
お薬やインスリンを使っている方が自己判断で炭水化物を大きく減らすと、低血糖を起こすことがあります。食事の変更は主治医に相談してから行いましょう。
今日からできる、糖質の工夫
- 甘い飲み物を控える。のどが渇いたら水やお茶に。
- 麺類なら、ラーメンやうどんよりそば。そば湯は飲んでも、つゆは飲み干さないで。
- 主食を少しずつ低GIに。玄米や全粒粉パンを取り入れて。
- 野菜から先に食べる。次に肉や魚、最後にごはん。
- おやつは果物・ナッツ・無糖ヨーグルト。果物に無糖ヨーグルトとナッツをのせれば立派なデザートに。
- 体を動かす。筋肉はブドウ糖をためる場所。運動で血糖値が下がりやすい体に。
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このページは、院長の著書『血管を若くする最強メソッド5』の内容をもとに、ホームページ向けにまとめ直したものです。持病のある方や治療中の方は、食事の内容について主治医にご相談ください。
監修:福地クリニック院長 山本清人(経歴・資格)